“てあて”という名前には、今まで出会った方々、これから出会う方々を大切に思い、
寄り添いながら温かな手のぬくもりを伝えていきたいという思いが込められています。
中学生時代、私は宮城まり子さんの”むねの木の詩”というドキュメンタリー映画を学校の文化観賞会でみました。
映画の中で、てんとうむしの死にやさしく声をかけている子どもたちが、私にはとても美しく見えました。
その頃の私は、自分がとても汚いもののように感じていた為か、余計にそう感じたのです。そして、こんなに美しい人たちのそばで働きたいと強く思いました。
それから将来の事を考えるようになった頃、母から「福祉職より、医療職が自立できる」という現実的なアドバイスがあり、私は看護師になりました。
”あなたらしさのお手伝い” これがわが会社のモットーです。
病気で苦しむ人たちと共に悩み、一緒に歩みながら”自分の中にあるエネルギー”を感じて頂けたらと思います。
ある患者さんの話をします。若い頃、事故で頸部損傷になった患者さんに熱布清拭をしながら青年団での活躍を聞いていたところ”あ~太鼓を叩けてる気がする”と言われました。
患者さんの人生をお聞きしているうちに、一緒にその山々に響く太鼓の演奏が聞こえそうな気になりました。
看護は、他人の人生をお聞きすることで看護師自身もすてきな体験ができる良い仕事だと思っています。
私が看護師になった頃にやっと”患者の権利章典”が出され、勤めている病院で患者さんが作るマイカルテの取り組みが始まりました。
また、看護師になって30数年ですが、今年の診療報酬改定に意思決定支援が盛り込まれました。
今、介護看護がおもしろいのです。30数年前は、患者の権利章典は何だかまだ現実的ではありませんでした。
しかし、今は必ず病状説明が必要になっています。セカンドピニオンを勧めていたら、医者に患者をよそにまわしていると怒鳴られたこともあります。
患者が主人公です。まだ、私たちの地域でも慣れない人も多いですが、色々なお話を手足を洗ったりさせてもらいながら、
どんな手当を希望されるかをお聞きしてあなたらしさのお手伝いをさせて頂きたいと思います。
訪問看護ステーションてあて 管理者 加藤裕子
・ひとが人としての尊厳が保たれるような看護を追求します。
・いつも利用者さまに、最善の看護ができるように学びを深めます。
・地域で頼りにされる訪問看護ステーションであるように、地域活動にも積極的に参加します。
・在宅や施設で過ごされる方の心身両面からのケアを提供します。
・利用者さまが可能な限り、その居宅で能力に応じ、自立した日常生活が送れるようさまざまな社会資源も活用しながら看護サービスを提供します。
・在宅や施設で過ごされる利用者さまが、その人らしく安心して過ごせるように日々研鑽し、満足の得られる看護を提供できるように努力します。
・利用者さまやご家族が安心して在宅生活が過ごされるように、病院、クリニック、居宅介護施設などの関係機関と積極的に連携します。
・利用者さまへのサービスにあたっては、利用者さまの意思及び人権を尊重し、患者の立場に立つ看護、福祉を追求します。
・サービスを提供する私たちが心身ともに健康で文化的な暮らしを地域の一員として続けられるように、
PTAなどの地域活動はもちろん専門家集団として地域の健康づくりに参加します。
・職場内での人権も重視し、学び合う姿勢を大切にしながら、助け合ってお互いに向上していきます。